競馬を始めてからもうずいぶんと時間がたちます。収支は?それはそれとして、私に競馬の面白さを教えてくれた人に、忘れてはならない競馬評論家の故石川ワタルさんがおられます。残念ながら2016年8月に胃癌のため他界されました。
石川ワタルさんと言えば、世界の競馬場での体験を記事にしてきた競馬界のレジェンドです。2013年の秋に『石川ワタル、世界をワタル』(東宝出版)を上梓され、血統評論家で有名な栗山求氏の栗山求の血統Blogでも石川さんのことについて記載されています。
東京でGIレースがあると、その後は府中の居酒屋で石川ワタルさんのお仲間とお酒を吞ませて頂く機会を経験させて頂きました。新宿にお住まいでゴールデン街も連れて行ってもらいました。
石川ワタルさんは海外競馬に詳しく、フランスで開催される凱旋門賞をはじめドバイワードカップなど、奥様と一緒に海外へ取材に行かれていました。その1つ凱旋門賞へ行く途中の成田空港で体調を壊され渡仏を断念されたと聞いております。
現在日本でも海外の競馬の馬券が買えるようになっています。残念ながら石川ワタルさんは、この海外馬券の発売を見る前に亡くなりました。現在の日本の馬の世界のレースでの強さを見てどう思われるか、酒を片手にお話を聞いてみたいです。業界に功績を残した人はその業績で称えられる前に亡くなることが多く残念です。
石川ワタルさんが昔、中山競馬場で自殺した方のことを残念そうに話をしていたことを思い出します。その方は最期に「お馬で人生アウト」との遺書を残したようです。石川ワタルさんは、競馬は楽しいものであってほしいと考えていたのだと思います。本当に残念そうでした。確かに競馬の予想は楽しいものです。勝手に自由にうんちくを述べ馬券を買う。結果はどうあれ酒場でうんちくの続きを話す。機会があれば一度体験してみてはいかがしょうか。逆さまから読むと”うそよ”になりますが。
借金を苦に自殺される経営者が多くおられます。会社の成績が悪くなったことで、自分は給与をもらわず従業員に優先して支払い、このため最後は自分の家族が崩壊してしまい自殺してしまうと聞いたことがあります。
確かに従業員の生活を守るのが経営者の責務です。でも自分の生活が守れなくてどう従業員の生活を守れるのでしょうか。従業員は大事ですが経営者も同じようにしっかり給与を取るようにしてくださいと、赤字の会社を訪問するときはいつも助言しています。会社を経営することも、競馬とは同じとは言いませんが、楽しいものであってほしいです。
最後に石川ワタルさんから頂いた言葉を1つ。